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2005年12月20日
短答対策(3) 条約の重要性
今回は、条約について書きたいと思います。
条約はパリ条約、PCT(特許協力条約)、TRIPs協定、マドプロ、商標法条約、・・・とたくさんの科目が含まれます。弁理士試験の論文試験の科目から条約が消えてから、条約(特にPCT)を勉強する受験生が少なくなってきているようです。短答試験でしか出題されない条約は、時間対効果で他の四法に劣ると受験生は考えているのかもしれません。短答試験は一つの枝に対して5つの選択肢があり、適当にマークしても1/5の確率で正答はできます。従って、特実意商の四法でしっかり点数を確保するから条約はその分手薄にしても合格できるだろうということなのでしょうか。条約の論文試験対策をしなくなったために、条約を体系的に学習しなくなったのも条約離れの原因のひとつかもしれません。
しかし、過去問を解いてみれば分かりますが、実は条文の問題(特にパリ条約とPCT)は四法に比べて難しい問題が少ないのです。条文そのままの問題がほとんどなので意外と得点源になります。少しでも合格可能性を挙げたいのであれば条約を勉強することを私はオススメしたいです。四法が新作問題中心の傾向にあり、比較的ひねりの多い問題が多い中、依然として条約の問題は条文中心の問題が多く、ねらい目であるように思います。
条約の問題はとにかく条文に慣れることです。条文集を手に通勤通学時間、ちょっとした休憩時間などパリ条約やPCTの条文などを眺めてみてはいかがでしょうか。条文を音声化したものが受験機関から販売されているようなので、それを利用してみるのもよいかもしれません。
PCTの勉強に関しては私は代々木塾の条文解析講座の資料を利用しました。比較的短めにまとめてあり、分かり易かったように思います。ゼミ仲間や中古販売掲示板から入手もできると思います。
投稿者 nabe : 13:29 | コメント (0) | トラックバック
2005年12月12日
平成17年商標法の一部改正産業財産権法の解説―地域ブランドの商標法における保護地域団体商標の登録制度
平成17年商標法の一部改正産業財産権法の解説―地域ブランドの商標法における保護地域団体商標の登録制度
発明協会
2005-12-14
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おすすめ度
本書は、平成17年6月1日に公布された「商標法の一部を改正する法律」(平成17年法律第56号)について、その改正の必要性、概要、改正条文などを詳細に解説しています。また、理解の深化を促す様々な資料も添付しております。地域ブランドによる地域興しを目指す地方団体、活動の中心を担う組合等の団体をはじめ、企業の知材関係者の方々や弁士士、研究者、弁理士試験受験生必携の書です。
いわゆる改正本。
青本がここ数年の改正に対応できていないので、
弁理士試験などでは同じくらいの重要性と位置づけてよいと思う。
少なくとも今年の短答試験を受けようと思うなら、必ず読んでおくべきだろう。
投稿者 nabe : 12:48 | コメント (0) | トラックバック
2005年12月08日
論文答練(3) 論文答練の選び方
様々な受験機関で年明けから論文答練を開始します。
受験生にとっては、どの答練を受講するのがよいのか迷うことかもしれません。
自分が経験したことのある代々木塾と早稲田セミナーの答練の利用方法を
ここで紹介したいと思います。残念ながらLECは利用したことがないので、
ここではご紹介することができません。
あくまで一例ですので、参考程度に読んでいただければ結構です。
以下の分析は自分の主観がかなり入っていますが、
自分の感想では以下の通りでした。
代々木塾 | 早稲田セミナー | |
---|---|---|
採点 | ○ | △ |
問題 | ○ | ◎ |
解説 | ○ | ○ |
受験者層 | ◎ | ○ |
採点方式 | 項目重視 | 流れ重視 |
採点調整 | あり | なし(?) |
代々木塾の問題は比較的難しい問題が少なく、その場で考える問題が多いように感じました。やや実践向きの問題が多く、復習する際に出題されたこと以外の知識の習得はほとんどありませんでした。
ただ、受験者層が比較的しっかりしているのと、採点に二重チェックがかかっているので、採点には好評があります。
逆に、早稲田セミナーの問題は、難しい問題が多く、復習の際に出題内容だけでなく、さらに一歩進めた学習も期待できる問題が多かったように思いました。また、模範解答も論理の流れを重視した答案になっているので、項目列挙を優先する傾向のある代々木塾に比べて参考になる点が多かったように思います。
なお、偶然だと思いますが、私が合格した年の特許法の二問目はその年早稲田セミナーの答練で似たような問題が出題されていました。
代々木塾の答練も早稲田セミナーの答練も両方受講していただきたいのですが、
時間やお金の都合などでどちらかしか利用できないというのであれば、
代々木塾の答練を受講し、早稲田セミナーの問題と解答一式を教材掲示板などで譲ってもらうのがよいと思います。
教材関係の掲示板の情報は過去の記事をご覧ください。
http://mypage.s7.xrea.com/x/blog/archives/2005/09/post_34.html
投稿者 nabe : 22:39 | コメント (1) | トラックバック
2005年12月05日
短答対策(2) 改正本と過去問問題集
ちょっと前までは短答試験は過去問の焼き直しの問題が多かったのですが、最近の短答試験は新作問題が多くなってきたように思います。
新作問題には次のように分類できます。
- 法改正部分について問われている問題
- 過去問と文言は違うけれど、ポイントが一緒の問題
- 今まで過去問で問われてこなかった問題
短答試験は、他の受験生が解ける問題を着実に解くこととが合格への近道ですから、この場合、1と2を優先して対策することが重要です。3を目的とした対策も重要ではあるのですが、時間対効果の観点から3のみに目的を絞った学習は効率が悪いので、1と2と平行して付随的に学習するのがよいでしょう。
1の対策は主に、改正本を利用した学習方法が効果的です。詳しい説明は過去の記事を参考にしてください。以下のリンクから辿れます。
H16年度、H15年度、H14年度
2の対策は主に、過去問を利用した学習が効果的です。それぞれの受験機関から過去問題集が発売されているので、そちらを利用するのがよいと思います。
過去問題集には、年度別と体系別と二種類あります。年度別は各年の問題をそのままの順序で載せた問題集で、体系別は問題のテーマごとに並べ替えて掲載された問題集です。はじめて短答対策の勉強をするのであれば、テーマごとの学習ができるので体系別の問題集で学習するのがよいと思います。年度別の問題集は、試験間近になったときに最終確認用として利用すると便利です。
投稿者 nabe : 09:37 | コメント (0) | トラックバック
2005年12月01日
逐条解説 不正競争防止法〈平成16・17年改正版〉
逐条解説 不正競争防止法〈平成16・17年改正版〉
経済産業省知的財産政策室
有斐閣
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おすすめ度
弁理士試験対策に必須の書籍です。
不正競争防止法は短答試験の出題科目になりますが、主に改正部分を中心に問われることが多いので、受験機関を利用しておらず、最新情報をなかなか入手できない人は、本試験前には必ず本書で確認しておくことが望ましいと思います。
条文ごとに解説されていて、非常に分かりやすく、短時間で不正競争防止法を確認することができると思います。
投稿者 nabe : 13:56 | コメント (0) | トラックバック