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2005年09月28日
基本レジュメ その1
今回は、基本レジュメについてです。
基本レジュメとは、基本的な問題(例えば新規性とは)等について記述した論文の模範解答です。もしくは、そのような模範解答を集めたものをいいます。たいてい一行程度で作成された簡単な問題で、例えば「新規性について述べよ」とか「29条の2と39条の違いを述べよ」など、いわゆる一行問題の形をとっています。
現在では事例を基にした論述形式の問題が主流ですが、以前(といっても平成1年より前ぐらいでしょうか)は、この一行問題が主流でした。最初の頃受験生は、吉藤などの数少ない基本書を必死にまとめてオリジナルの基本書を各自作成していたようです。答練などで優秀な答案があれば適宜自分の基本レジュメと差し替えるということも行っていたという話を聞いたことがあります。そのため、受験生は一通りのレジュメ集を作成するだけでどうしても3年程度かかってしまっていたようです。
ですが、代々木塾から基本レジュメ集が発売されると、皆その基本レジュメ集を暗記してそのまま再現するようになりました。そうなると、論文本試験ではいかにレジュメを正確に再現できるかということでしか差がつかなくなり、ちょっとのミスも許されないようなレベルになっていたとも聞きます。
試験委員の先生方もそのような傾向に疑問をもたれたためか、平成5,6年ぐらいからだんだんと事例形式の問題が出題されるようになり、基本問題が出題されなくなりました。事例問題というのは、事例・事件についての具体的措置などを記載させる問題のことで、基本問題が抽象的一般的な問題であるのに対して、事例問題は具体的です。近年では、ほとんど基本問題がそのまま出題されるケースはなくなり、ほぼ事例問題一色といってもよいほどになりました。たまに、平成14年度の意匠の問題みたいに、大問として基本問題そのものが問われることもありますが、最近では希であるように思います。出るとしても小問としてでしょう。
投稿者 nabe : 2005年09月28日 22:11
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